うだるような暑い日、食欲がなくても、たくさんの薬味といただくそうめんは格別です。薬味という名前は、薬の効能と料理の旨みを引き出す効能の2つの役割をもつことから名付けられました。本来は主役を引き立てる脇役ですが、そうめんの脇に添えられた時、その活躍ぶりは主役級です。食べる量は少なくても、体にうれしい栄養素がぎゅっと詰まっています。
薬味としておなじみの食材には、「しょうが」、「みょうが」、「ねぎ」、「ごま」、「しそ」などが挙げられます。この5つは夏こそ取り入れたいモノの代表格。
例えば体を温め、むくみ対策にもいいしょうが。「夏なのに体を温めるの?」と疑問に思われるかもしれません。冷房の利いた部屋にいると身体が冷え切り、汗をかきにくい状態になりますね。そのまま屋外に出ても汗が出にくく体温調整が難しくなって、熱が体にこもってしまいます。そんな時に体を温めて冷えから守るしょうがと発汗作用のあるねぎで、巡りを整えることが何よりもたいせつです。巡りが活発になれば肌の調子も整うでしょう。
これからそうめんをいただくときは、名脇役、薬味の出番をちょっと多めに増やしてみてください。