連載「キレイのツボ」
〜季節のめぐる中で

ツボは押すと気持ちいい、あのツボ。と同時にキレイになるために押さえておきたい大切なポイントのこと。

岡尾知子

鍼灸師、国際薬膳師、国際中医師。美容・健康ライターから東洋医学の世界に。鍼灸師として臨床にあたりながら「ロータス薬膳教室」を主宰。薬膳・セルフケアをテーマに雑誌やWebで幅広く活躍。近著に『はじめての薬膳生活』(法研)。
◾️ロータス薬膳教室
https://www.lotus-yakuzen.com/

Vol.9
頭皮の血行を促進して
白髪・抜け毛予防

「髪が薄くなった」「白髪が増えて生え際が目立つ」。髪のお悩みを抱える女性は非常に多いようです。東洋医学では、髪のことを〝血余(けつよ)〟といいます。文字通り、血の余り。疲労、栄養不足、加齢などによって血が足りなくなると、真っ先に現れるのが抜け毛や白髪といった髪のトラブルなのです。

カチカチ頭皮の原因は後頭部にあり!

艶やかでハリのある髪を育てるのは、健康な頭皮。薄毛や抜け毛が目立つ方は、頭皮がカチカチに凝り固まっています。頭皮の下に筋肉はなく、帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)という膜で覆われています。この部分が固くなるのは、頭皮を取り囲む筋肉がこわばるから。ほぐしたいのは、首から肩につながる部分のこりです。

首と頭をつなぐ「天柱(てんちゅう)のツボ

艶々した髪を保つツボは、後頭部の髪の生え際下にある「天柱(てんちゅう)」です。首の後ろを触ると、真ん中に2本、筋肉(僧帽筋)の盛り上がりがあります。この盛り上がりの外側の際にあるくぼみが「天柱」。首のこりや肩こりのある方は、押すと気持ちのいい痛みがあると思います。

ツボに中指をあてて押す

左右の「天柱」のツボに中指をあて、その上下に薬指と人差し指を添えます。ツボを押しながら頭をゆっくり上げたり下げたりすると、こっている部分を効果的に刺激できます。「天柱」の周辺も同様にほぐしていくとさらに血行がよくなります。終わったら頭皮全体をマッサージしてください。

頭を上げたり下げたり

「天柱」のツボ押しと頭皮のマッサージは、シャンプータイムに行うのがおすすめ。健やかな頭皮環境を保つために、毎日続けましょう。