連載「キレイのツボ」
〜季節のめぐる中で

ツボは押すと気持ちいい、あのツボ。と同時にキレイになるために押さえておきたい大切なポイントのこと。

岡尾知子

鍼灸師、国際薬膳師、国際中医師。美容・健康ライターから東洋医学の世界に。鍼灸師として臨床にあたりながら「ロータス薬膳教室」を主宰。薬膳・セルフケアをテーマに雑誌やWebで幅広く活躍。近著に『はじめての薬膳生活』(法研)。
◾️ロータス薬膳教室
https://www.lotus-yakuzen.com/

Vol.7
胸のツボで姿勢を正して
若々しくさっそうと

シャンとした美しい姿勢は、魅力的な女性の絶対条件です。20代でも、猫背でうつむき加減だと老けた印象になるし、70代でも背すじが伸びている人は、明るくさっそうとして見えます。

リモートワークやスマホの使い過ぎなども姿勢が崩れる原因です。気がつくと丸くなっている背筋を伸ばすには、胸のツボが効果的です。

姿勢の乱れを正すツボ「中府(ちゅうふ)」

猫背の人は、両肩が前に出て(巻き肩)、首が前傾し、肩甲骨周りが固まっています。この状態を改善するには、まず胸をしっかり開くこと。

有効なツボは、鎖骨の下にある「中府(ちゅうふ)」です。鎖骨の下にあるくぼみの指1本くらい下。胸の大きな筋肉、大胸筋の付着部です。巻き肩の人は大胸筋が縮こまっているため、押したとき強い痛みがあるはずです。

人差し指を当ててプッシュ!

「中府」は、胸を開き大胸筋を伸ばしながら刺激します。壁の横に立ち、壁側の手の小指側を壁につけながら反対の手で「中府」を押します。

ここから、上体を伸ばした手と反対にひねるように肩を前に突き出すと、胸から肩が開き、ツボをしっかり刺激できるのを実感できます。この状態を30秒キープ。ゆっくり深呼吸しながら押すとさらに効果的です。

パソコン、スマホ、お料理など、普段の動作は体の前で下を向いて行うものがほとんど。巻き肩、猫背になりやすいのです。「中府」のツボで肩と胸をリセットし、凛とした美しい姿勢を保っていれば、いつも若々しくすごせますね。